第1回でご紹介した「さくらんぼの種を発芽させる方法」と同様な方法でいろいろな植物のたねを発芽させることができます。要するに鉢に土を入れて種をまき、屋外で乾燥しないように越冬させると春になって発芽するという方法です。
これはサネカズラです。西日本の山林に普通にあります。晩秋~初冬に宝石のように鮮やかな赤い実をつけます。毒は無いそうですが、なぜか鳥が食べた跡がありません。葉もつやがあってきれいなのでもっと有名になってもいいと思います。実をつけるのを楽しみに育てています。
ヤブコウジです。十両の別名があります。千両、万両という名の木があるのでそれにちなんでいるのでしょう。森林の下草に混じって生えています。発芽率が悪く、何度か試みてやっと成功しました。大きくならない木なので鉢植えに適していると思います。
マユミです。実の形が面白い。
マユミの種は発芽しました。ところがこれがなかなか大きくなりません。まだ試行中といったところです。
黄色い実はコナシです。熟すと甘くなります。粒が小さいので腹の足しにはなりませんが、小鳥が食べに来ます。青い実はサワフタギです。湿ったところを好み沢をふさぐように生えるのでこの名があるそうです。青い実をつける木は珍しいので、これも庭の隅に欲しいと思っています。
コナシは生えてきました。しかし、サワフタギがうまく発芽しません。これも試行中です。
他にもいろいろな植物が生えてきました。左から梅、ボケ、プルーンです。
プルーンはスーパーで購入した生食用プルーンの種を使いました。
ロウバイです。梅よりも早くまだ寒いうちに強い香りを放つ花をつけます。種が大きいこともあり元気に発芽してきました。しかし、その後 なかなか大きくなりません。
ホウノキです。関東以北の山中にあり、葉も花も大きくて立派です。大木になります。発芽率が非常に悪いと書いてある本がありました。生えてきたのは幸運でした。
五葉松です。盆栽に使う小型のものではなく大木になるチョウセンゴヨウという種類です。近年 マツノザイセンチュウの被害によりアカマツ、クロマツの林が激減しています。Wikipediaによるとチョウセンゴヨウは線虫を接種すると感染するが、実際に松枯病にかかっている例は少ないと書いてあります。もし耐性が強ければ代替として考えたらどうでしょう。巨大なマツボックリの中に大きな種を作ります。種は食用になるそうです。
アンズが発芽してきました。芽生えは頼りなく見えましたが、その後 順調に生育しています。
カリンです。発芽率が良くてその後の生育も順調です。
春を待つ種たちです。そろそろ植える場所がなくなってきたので、打ち止めにしようと思いつつ、種が手に入るとついついまいてしまいます。
私は無益な殺生はできるだけしたくありません。その点で植物採集とか昆虫採集は趣味ではありません。しかし、路に落ちている種を拾うくらいなら許されるのではないかと思っています。もちろん、自然保護区からは、落ちた種であっても、持ち出してはいけません。第3回は勝手に生えてくる植物、つまり育てたい植物と雑草の違いの話です。