第27回 中山道で見た植物

 私の趣味は園芸と街道歩きです。2019年12月に東京・日本橋をスタートした中山道を途中中断があったりしてほぼ3年がかりで、やっと先週 京都・三条大橋にゴールしました。旅行記は別ブログに書くとして、ここは植物中心にします。

 バイカモ(梅花藻) 醒ヶ井(サメガイ)宿(滋賀県米原市)は清流に沿って宿場が並んでいる美しい宿場町です。規模は小さいがとても印象的です。米原駅の隣の駅、醒ヶ井駅の前なので簡単に行けます。この藻の中にはハリヨと言う小さな魚が隠れています。この水草は春に梅の形をした小さな花を水面に出します。

 クサギ 木が臭いのでこの名前があるそうですが、葉を匂ってもそれほど臭くありません。とても愛嬌のある実がなります。育てることも考えましたが、植物体が大きい割に花の数が少なく、かさばるのでやめました。同様に愛嬌のある実がなるマユミとゴンズイは種から発芽させて育てています。これらは近縁の仲間と思いがちですが、調べたらそれぞれ別の属でした。

 ツリフネソウ 大津から京都盆地に入る「小関越え」の峠に咲いていました。街道最後の峠道です。なお、この峠越えは裏道で、表道の「逢坂越え」には国道1号線が走っています。この草は毒草だそうです。

 クコ(枸杞) 三条大通りは起伏の多い道です。切通しの上から垂れ下がっていました。赤い実がなります。この実がスーパーフードだそうで効能は多岐に渡っています。若葉も食べられます。日陰でも育つし大きくならないので庭の隅に置いておくのもいいと思います。

 アメリハナミズキ 三条大通りの街路樹に使われていました。日本からアメリカへ桜が贈られた時に、お返しにアメリカから来た植物です。花も実も紅葉も美しい樹です。しかし、大きくなるし、ある程度大きくならないと真価を発揮しないところがあるので普通の家庭の庭の隅に植えるのは無理と思います。広い所で自由に枝葉を広げさせてやるべき木です。その意味では桜も同様です。桜のお返しにこの樹を選んだ人は相当植物に詳しい人だと思います。

ウスタケ(?) 小さなお堂にベンチがあったので休憩していたところその裏山にキノコがたくさん生えていました。下の4枚の写真は形がかなり違いますが、同じ種類だと思います。キノコはこのように環境によって形を変えるので種類が判定しにくい。たぶんウスタケだと思います。だとすると毒キノコです。食用になるという説もあります。

 

 

 朽ちかけた枯れ枝から生えているものもありました。種類はわかりません。毒キノコのツキヨタケの可能性があるのでやたらに食べるのは止めた方がいいでしょう。

 

 キノコ狩りの基本は「知っている食用キノコだけを採る」ことです。「毒キノコを避ける」のは種類が多すぎて不可能です。大昔 日本菌学会の先生方がキノコの採集旅行に出かけ、採ってきたキノコを鍋に入れたところ、シビレタケが混じっていて先生方が皆しびれてしまったという伝説(真偽不明)を聞いたことがあります。大先生方でもそうなのですから我々はもっと気をつけなければいけません。

 旅行記は以下ブログにあります。街道歩きに興味ある方は参考にして頂くと幸いです。トレーニング不足と想定外の暑さで今回は難行苦行でした。それでもめげずに続けます。

第14回 3年がかりの中山道 やっとゴール - 旅を歩く (hatenadiary.jp)