自治会会長になってしまった 第3回 高齢化社会の現実 めんどくさいことはやりたくない

 前回 予告した自治会集会所が不動産登記されておらず、固定資産税も払っていない問題ですが、市役所で包み隠さず申し上げたところ、特に大きな問題にはならないことになりました。これは私の勝手な解釈です。役所の方は決してそのように話していません。全国的に「自治会」は絶滅危惧種のような存在と認識されていて。きついことを言うと崩壊すると思われているのかもしれません。これだけでは何のことかわからないでしょうが詳細は申し上げられませんので、ご勘弁ください。結局 最も難しいと思われた課題が消滅してしまい気が抜けています。

 しかし、一難去ったわけではなく、やはり本質的な問題に直面することになりました。

 新役員体制になって1か月たちました。私のモットー(マニフェストとも言う)は役員の負担を軽減することでした。ところが、民生委員さんの悲鳴「隣に住んでいる人の状況を誰も知らない。隣は何をする人ぞでは孤独死する老人が多発する。」を聞くと何かしら行事をやって話し相手の取っ掛かりを作らないとまずいと思って、防災講習会や在宅介護など手のかからない行事を提案しました。しかし、高齢の役員さんたちから働きたくない、行事が多すぎる、減らすべき、と拒絶されることが頻発。とっても孤独を感じています。

 一人暮らしの老人に声をかけても出てこない人は出てきません。そういう人達こそ心配なのですが、個人情報の壁があって打つ手がありません。少なくとも声をかけて出てくる人たちだけでも、話し相手を作れるようにしたいと思っているのです。

  私は自治会の存在意義は生活にあると思っているので、防犯・防災・公園・ゴミ・高齢化問題が重点だと思っています。ところが自治会連合会(上部組織)の古い世代は住民の交流・懇親が重点だと思っていて、盆踊りや運動会をやろうとします。高齢者にも連合会を仕切るような社交型と家に籠りたがる悠々自適型がいて、どこに平均値があるのか大変わかりにくくなっています。たぶん悠々自適型が多数派です。

 住民の高齢化とは少子問題でもあります。高齢の親と次の世代が同居していない世帯がとても多い。この状況がさらに進むと空き家問題になります。

 空き家には野生動物が住み着くことがあります。この写真はハクビシンです。雨どいを伝って屋根へすいすいと登って行きます。猫以上 猿並みの身体能力です。目が光っているのはカメラのフラッシュの反射です。

 夜行性の動物ですが、夜が明けても屋根の上で歩き回っていました。

 100年後には日本の人口は半分になるそうです。その頃はこのような野生動物が住宅地を駆け回るのでしょう。人口が減少し、経済が縮小しても、人々が幸せであるような社会になって欲しと思います。

 

 ともかく 例年同様では通用しません。少しづつ変えていきます。あくまでも少しづつです。(つづく)