第25回 秋に竹藪を開墾する

 この土地は私が手を入れる前は竹藪でした。それを試行錯誤しつつ切り開いて木々を植えています。

 竹は主にネマガリタケです。エグ味の無いおいしいタケノコが採れるので珍重されます。しかし、繁殖力がものすごくて放置すると土地全部乗っ取られます。そこで残念ながら防除しています。土地の一部におとなしくしていてくれれば良いのですが、そんな良い子ではありません。ヒガンバナは私が植えたものです。このようにどんどん侵入してきます。

 防除のコツは2つあります。ラウンドアップを注入することと、その作業を秋~冬に行うことです。この竹を切って茎の空洞部にラウンドアップの10~20倍液(目分量)を流し込みます。この注入瓶は画材として文房具屋で売っています。

 ネマガリタケは空洞部が小さいので薬剤が少ししか入りません。また、竹の根茎は複雑に入り組んでいて隣の竹と繋がっていないことがあります。従って面倒ですが手あたり次第に切って全部の竹に注入するつもりで処理します。

 この竹はネマガリタケよりやや大きめの竹です。種類はわかりません。

 この竹は空洞部が大きいので薬液がたっぷり入ります。

 経験上 この処理を秋~冬に行うと根茎まで枯れます。春の処理では根茎が枯れず、またタケノコが出てきます。たぶん、秋には根茎に養分を蓄積するために転流が下へ向かっていて、薬剤がその転流に乗って根茎に到達するのではないかと推測しています。それでも100%根絶は難しく、生き残った根茎から復活して来るので2~3年に1回はこの処理を行っています。手間はかかりますが、薬剤の使用量はとても少なくて済みます。

 なお、ラウンドアップは「地上部に処理すると根まで枯れます」と「薬剤が土に落ちると不活化します」がキャッチフレーズですが、きれいに根まで枯れるのは秋処理です。10~11月に散布するとススキやギシギシなど多年生雑草がほとんど無くなって翌年から草刈りが楽になります。除草剤をまくと近所から文句を言われることがありますが、秋は自然に草が枯れるので除草剤の効果が目立ちません。翌年から雑草の種類が変わるのですが、ほとんどの方はそんなことに気がつきません。

 除草剤の宣伝のようになってしまいましたが、上手に使えば少量の薬剤で楽ができます。ご参考まで。