第38回 蝶や鳥が来る場所を目指して

 塩尻の山中にテニスコート1面ほどの土地があります。この場所は春と秋がきれいです。週末に行ってきました。桜が満開でした。この桜は大島桜の種から育てたものですが、大島桜特有の香りがありません。香りの遺伝子が種に継承されなかったようです。

 30年ほど前に来た時はゴミ捨て場と竹藪でした。それを少しずつ開墾して、蝶や鳥が来る場所を作ろうと、花も実もある植物を植えて来ました。

 ハナダイコンムスカリ、ヒアシンス、チューリップ、水仙など何年も前に植えたものが自生して繁殖しています。このあたりには無かったカラスノエンドウも種を蒔いたら自生しました。マメ科なので窒素肥料の代わりになると思っています。手前の細長い葉はノカンゾウです。若葉や蕾が食用になります。

 これは桜ではなくプルーンです。10mを越える大木になってしまいました。これほどの満開を見たのは初めてです。果実は1個くらいしか見たことがありません。

 まだ蝶は見かけませんが、ミツバチやハナアブがヤマブキに集まっていました。

 この場所は高度900mくらいのところにあり、冬がとても厳しい。これは昨年植えたハナモモです。中山道木曽路を歩いた時、道端の樹から種を取りました。なんとか冬を越しました。しかし、スイフヨウは凍死していました。

 今回 おととしから育てていたキンシバイロウバイヒイラギナンテンを植えました。しかし、どちらかと言うと暖地型なので冬を越せる微妙です。ヒメリンゴも植えました。これは現地の老木から種を採ったので生き延びるでしょう。

 

 月に一度通って草取り、剪定、害虫防除をやるのが私の楽しみになっています。家族は全く興味を示しません。私がいなくなったらこの場所は雑木林に戻ると思います。