時速4kmの旅 利根川河口を目指して歩いたが道路脇のゴミの量がすごかった。

 昨年 銚子電鉄 外川(とがわ)駅から屏風が浦まで歩き、そこから北上して犬吠埼~君ヶ浜を過ぎて銚子電鉄 海鹿島(あしかじま)駅まで歩きました。今回はその続きです。

第22回 犬吠埼周辺を歩きカメノコ様に会う - 旅を歩く (hatenadiary.jp)

 JR銚子駅から銚子電鉄へ、寄付のつもりで1日券700円を買い、海鹿島駅へ。銚子電鉄は単線のためすれ違い停車があります。この駅、笠上黒生(かさがみくろばえ)駅は髪毛黒生(かみのけくろはえ)と言うダジャレの別名があり、誰かが命名権を買ったそうです。写真はポイント切り換えではなくて信号機のスイッチです。このワン公はこの駅のマスコットですが、なぜか嫌われてワンワン吠えられました。

 

 なおこの駅で単線すれ違い際の間違い(正面衝突)を起こさないためにタブレット交換をします。駅員に聞いたところ、タブレット交換をするのは朝と夕方のみ、いまだにこれをやる鉄道会社は日本に3社あるそうです。昔は国鉄でも田舎の単線はタブレット交換をしていました。

 海鹿島(あしかじま)駅です。もちろん無人駅。切符売場もトイレもありません。

 

 ここから坂を下り、海に出て海岸線を北上しました。ここまでは良かったのですが、道路脇にゴミの山が切れ目なく続いていました。海岸をゴミ捨て場だと思っている輩が多いらしい。(写真はありません)

 海上保安庁の巡視船が停泊していました。船名は「かとり」。香取神宮のことでしょうから、このあたり銚子・犬吠埼近辺を担当しているのでしょう。大砲のように見えるのは何でしょう。自衛隊では無いので武装はしていないと思うのですが。

 ウオッセ21という水産物中心のショッピングモール。後ろの塔はポートタワー。観光客向けです。まだ朝早かったので立ち寄らずに通過しました。しかし、この時 私の足元には腐敗した魚が散乱していました。魚の死体は1km以上に渡って道路上に散らばっていました。ひどい臭いです。カラスや猫の仕業でしょうか。

 銚子漁港の魚市場。もう10時過ぎなので仕事は終わって閑散としていました。ここも魚の死体を踏まないように注意しながら通過しました。

 利根川河口に到着。手前は海で、漁船が行き来しています。この堤防が無いと流れが複雑になりすぎて船の運航が難しいそうです。堤防の向こうが利根川、遠くに見えるのは銚子大橋。千葉県と茨城県を結んでいます。風力発電の風車がたくさんあります。なぜか回っているものと止まっているものがある。

 川口神社。地元の鎮守です。祭神は速秋津姫命(はやあきつひめ)と言う女神です。もともとは地元の長者の娘で安倍晴明が銚子に来た時に結ばれたが、器量が悪かったので清明に逃げられ屛風ヶ浦から身を投げて死んだ。その時 死体はバラバラなったが歯と櫛がこの場所に流れ着き、それらを葬った場所がこの神社だそうである。安倍晴明が銚子に来た事実は無いとか歯と櫛だけでどうしてこの娘のものと同定できたのかとかツッコミどころの多い伝説です。おそらく旅の陰陽師が地元の娘に悪さをしたことが伝説化したのではないかと。現在ではそれが縁結びや顔のあざを取る神様になってしまうところも面白い。いずれにせよ地元の漁師の信仰の中心であり、大潮祭りは盛大だそうです。この参道に、前回銚子に来た時に興味を引いたウミガメを祭る石碑があるそうだが残念ながら見落としました。

 銚子駅まで歩く途中、漁協本部近くの魚料理屋で昼食。刺身と天ぷら付の魚河岸定食1760円 。おいしかったが、昨年外川漁港で食べた魚定食ほど感動しませんでした。外川の定食も1800円くらいだと記憶していますが、東京だったら倍の値段は取られる感じでした。銚子の魚定食は値段相応と思いました。あとで考えるとこの印象の違いは外川では珍しい魚を使っていて銚子はキンメやブリなど当たり前の魚だったということらしい。

 昼過ぎにはJR銚子駅に到着して特急で帰宅しました。歩数は約20000歩。道路脇のゴミの山と道路上の魚の腐乱死体には参ったのでこのルートは散歩コースとしてはお勧めできません。屛風ヶ浦や犬吠埼周辺は良いと思います。

 利根川河口付近には香取神宮鹿島神宮といういずれも縄文時代から存在した神社があり、さらに国津神でありながら天津神の道案内をした裏切者の謎の神「猿田彦」を祭る猿田神社があります。次回以降にはこれら古代のパワースポットを巡ってみたいと思います。