第47回 寒冷地のヒガンバナ

 ヒガンバナの季節です。昨年は開花期に30℃を越える日が当たってしまい2~3日で開花が終わってしまいました。今年は気温が下がりそうなのでもっと長く持ちそうです。

 この写真は長野県塩尻市で昨日(9/22)に撮ったものです。

 塩尻付近では、丹念に探したわけではありませんが、ヒガンバナは見かけません。この植物は冬季に葉を出して栄養を球根に蓄えて生きています。ほとんどの雑草は夏季に葉を茂らせるので、他の雑草との競合が少ない冬季に葉を出して太陽光を多く受けようという戦略で生き延びてきたわけです。従って、寒冷地、特に積雪が多い地域では生存できません。塩尻は気候的には太平洋側なので雪は少ない地域です。しかし、温度が低いので、一度降ると根雪になって春まで溶けません。このヒガンバナは植えてから4年ほど経っています。その間 根雪は少なかったので生き延びたのだと思います。

 やはり温暖化によってヒガンバナの生息地が拡がったのかもしれません。なお、石川県の加賀平野にもヒガンバナはあるそうなので北限はもっと上の方にあります。