雨読感想第1回 ブルーバックス「量子力学の多世界解釈/なぜあなたは無数に存在するのか」がさっぱりわからなかった。

 講談社ブルーバックスから昨年12月に出版されて一部で評判になっている本です。

 私は、理科系の中の文学部と陰口をたたかれている生物系の出身ですが、一応理科系のつもりです。ところが理科系の中の理学部である量子力学の入門書には全く歯が立ちませんでした。

 私なりの解釈は「シュレーディンガー方程式」という数式があって、素粒子は波であるとして計算している。これで電子や陽子など素粒子は波であるとして計算するとそのの動きを説明できる。ところがこの方程式はもっといろいろな現象が予言できる。それが実験的に証明されてきている。ということらしい。波であってしかも粒子でもあるとはどういうことか、賢い人々にも難題らしくいまだに論争が続いている。

 この本は量子力学を数式無しで説明しようとしている。そのことがかえってわかりにくくしている面はあると思う。しかし、数式を出されるともっとわからなくなるので、これは仕方ない。例えば「電子の位置を計算できる」と言う記述があるが「位置を計算する」とはどういうことでしょう。3次元座標上の位置が計算で表示できるということらしいが、こんな当たり前のことがわからないアホな読者がいることは、この著者は想定していないのでしょう。

 悔しいのでもう一度読み直してみました。第3章まではなんとか読んだが第4章でまたまた難破しました。

 だいたい副題にある「なぜあなたは無数に存在するのか」ということは本の中では全く重要ではありません。この宣伝文句をつけた講談社の編集者もたぶんこの本を理解できていません。

 

 晴耕雨読という言葉があります。引退したら農繁期は園芸で忙しいので、農閑期に読書しようと考えていました。ところが、老眼が進んで活字を読むのがめんどくさくなって何冊か買った本が積読(つんどく)になっています。今回 感想文を書くことが読書の動機づけになることがわかりましたので、このブログで読書録も書きます。わざわざ読者になってくれた皆様ごめんなさい。