第28回 房総の最高峰 清澄山を歩いた

 歩き旅用トレーニングとして清澄山(きよすみやま)に登ってきました。房総の最高峰と言っても377mしかありません。東京タワーより高いが、スカイツリーよりも低い。

 この山の山麓東京大学の演習林になっています。何を「演習」しているか知りませんが、手つかずの自然林が広範囲に維持されているという意味で悪いことではありません。

 ガマズミ 普通は森林の隅の日陰にささやかに赤い実をつけているイメージですが、日当たりが良いとこんなに派手な木になります。

 ムクロジ(?)だと思うのですが、少し葉っぱの形が違うような。マメガキではないと思います。ムクロジであれば熟した実の皮をむくと黒い種があって、お正月の羽根つきに使う羽につける黒い玉として使います。実の大きさはそのくらいです。

ヤマジノホトトギス 山頂近くにある清澄寺(せいちょうじ/山と寺と読み方が違う)の石垣から生えていました。珍しい草ではなく、庭に植えている人もたくさんいます。しかし、庭に植えると、おそらく肥料の効き過ぎで、ひょろひょろ伸びて形が悪くなります。ここのようにやや過酷な環境の方が全体としてバランスが良くなるような気がします。故辞に曰く「やはり野に置けすみれ草」

 残念ながら種類名がわかりません。つる性の植物で、これは実ではなく花です。

 これも種類不明です。つる性植物の実です。

 これはおなじみのカラスウリです。

 道にたくさんのドングリが落ちていました。おそらく20~30年ほど前であれば、このあたりは赤松の樹林があったはずです。それらがマツノザイセンチュウによりほぼ全滅して、ナラ、カシ、シイなど、要するにドングリがなる木に代わっています。これは全国的な現象なのでに膨大な量のドングリが生産されているはずです。それらを食べる猿、熊、猪などは、今の季節に限っては食べ物に困らないでしょう。しかし、他の季節にはこれほどの量の食べ物はありません。ドングリによって繁殖数が増えてしまうと、他の季節では飢えてしまい、食べ物を求めて人里へ侵入するのではないでしょうか。

 清澄山は地形が複雑で道を外れて森に分け入ると危険です。山菜採りに入った人が帰れなくなって遭難する事例があります。それにヤマビルがたくさんいるので気持ち悪い。JR天津駅から片道15km 2~3時間ほどで山頂まで行けます。この駅は無人駅で上下ともに1時間に1本しか列車が無いのでご注意ください。

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旅を歩く (hatenadiary.jp)