第15回 紅梅が枯死しました

 わが庭のシンボルツリーの一つだった紅梅が枯れたので、お盆に40年以上咲き続けてくれた御礼を込めて供養しつつ切り倒しました。通常は梅の寿命は100年以上あるそうです。しかし、30年以上たつと老木になって果実の収量が少なくなるそうです。樹齢40年では枯れるには早すぎます。原因はわかりません。切り口を見てもカミキリムシ等の侵入はみつかりませんでした。

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 紅梅だけに木の幹まで見事に赤でした。果実の果肉も赤く、昔この実で作った梅酒は、普通の梅酒より濃い色になりました。

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 木の幹はかなり大きく重かったので、通常の家庭用ゴミの範疇を越えており、可燃粗大ゴミとして清掃工場に持ち込んで有料で処理しました。

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 枯れる木があれば、生まれてくる木もあります。昨年採種したスイフヨウが発芽してきました。非常に時間がかかり、昨年9月に播種したものが本年7月に発芽しました。普通なら6月頃あきらめて捨てるところですが、なぜか放って置いたのが幸いしました。紅梅の代わりにスイフヨウではちょっと格落ちですが、大事に育てましょう。

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下の写真はキイチゴについた害虫の食害です。キイチゴは雑木なのでたいした被害ではないのですが、この虫が他の樹木まで食害すると困ります。どなたかご存じありませんか?
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第14回 また虫にやられた

 またやらました。2~3日目を離したらツゲの木の葉っぱが無くなりました。ツゲノメイガと思われます。幼虫が見つからないので、終齢の大きな虫がいて、巣立ってしまったようです。殺虫剤は害虫以外の虫も殺してしまうので必要最小限を心がけて遠慮しながら使っています。それでも木々を守ろうとする本当に毎日注意深く木を観察してタイミングを失わないようにしなければなりません。しかし、これだけ何度もやられると気分が悪い。

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 天敵のアシナガバチがパトロールに来ていました。本来はこいつらが幼虫を食べてくれればいいのですが、この時期は蜂の個体数がまだ少なく、たいして戦力になってくれません。6月頃は肉食の蜂もまだ数が少ないし、カマキリは小さいしで天敵が機能せず害虫の天下になってしまうようです。

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 3年ほど前に害虫の被害に合った枝です。管理が悪く日当たりが良くないこともありますが、回復せずに枯れてしまいました。害虫の被害もおそるべしです。

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 ツツジにルリチュウレンジバチが来ていました。こいつは害虫です。右の写真はおそらくこいつの幼虫の食害です。殺虫剤で駆除した後です。

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 ツツジにはカマキリもいました。この時期のカマキリは小さいので、これも戦力になりません。かわいそうですが殺虫剤をまいたのでいなくなるでしょう。トカゲもいました。これも害虫の天敵です。これには殺虫剤は効かないので生き残るでしょう。
 グンバイムシが出始めました。ハダニの食害と思っている方が時々いますが、虫の食害です。ツツジなどいろいろな樹につきます。これはボケです。

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 上の写真の真ん中あたりを拡大すると...............いました。

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というわけで雨の合間に殺虫剤散布しました。

 カメムシの誕生に出くわしました。種類等は知識不足でわかりません。卵がカメの形をしているのでカメムシというそうです。害虫かもしれませんが、わからないので「疑わしきは罰せず」で放免です。

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第13回 梅切らぬ馬鹿は少雨決行~害虫が次々に発生

 梅の徒長枝を切り落とす時期になりました。まだ季節は例年より早く進んでいます。桜の時期は2週間早かったが、徒長枝の時期は1週間くらい早い。だんだん追いついてきています。相変わらずアブラムシはとても少ない。チャドクガはご近所のあちこちで発生しています。おせっかいはしないようにしていますが、気になって仕方がない。

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 5月22日に上の状態の徒長枝を切り落として下のようにしました。下手なのでお手本にはしないでください。年を取ると三半規管が衰えてバランスをとるのがますます難しくなります。脚立に乗るのもあと何年できるでしょうか。

 ちなみにこの梅の木は私とほぼ同い年の高齢樹です。近年だいぶ弱ってきてサルノコシカケが生えだしました。サルノコシカケは木を弱らせるのではなく弱った木に生えると私は考えているのですが、確証はありません。原因なのか結果なのかを確認するのは案外難しそうです。

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 ツツジの花が終わったので5月1日に刈りこみました。この時期ではまだサツキは全く咲いていません。例年よりも時間差が大きいような気がする。いずれにせよツツジとサツキを並べて植えるのは庭のデザインとしてはやめた方がよいでしょう。なぜならサツキが咲く頃、ツツジは刈り込まれて丸坊主になっています。これらが並んでいたら庭全体としては美しくない。

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アブラムシ発生

 梅に出ました。例年より1か月くらい遅い発生です。木の上の方に発生したので見落としていたかもしれません。モモコフキアブラムシという大型の種類です。ここ数日は雨や強風で殺虫剤がまけません。明日の早朝に処理しようと思っています。

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 このド派手な毛虫はヒメシロモンドクガです。いろいろな木につきます。この木はヤマモモです。かわいそうですが、毒虫は見つけ次第に駆除です。

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 初夏は農繁期です。草取りやら害虫駆除やら木の剪定やら庭仕事も忙しい。

番外 猫論/ネコは普段はニャーオとは鳴きません


今回は植物ではなくて動物の話です。

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  • 人になつく猫となつかない猫がいる。

 犬は群れで生活する生物なので自分を人間の群れの一員と認識していると考えられます。猫は単独行動する生物です。それではなぜ猫は人間の家族になることができるのでしょうか?

 我が家は木が多くて隠れるところがあるせいか野良猫が何度か繁殖しています。彼らの中には少数ながら人になつく猫が出てきます。生まれてから2週間以内に飼えば人になつくようになると書物にはありますが、2週間以上たってもなつく猫はなつきます。また餌をやっているくらいではなつかない猫はなつきません。そもそもの素質が違うとしか思えません。ちなみにイリオモテヤマネコはいくら可愛がって飼っても絶対に人にはなつかないそうです。 

 ロシアに狼を人に慣れさせる研究を行った人がいます。極まれに人に慣れる狼が出てきて、この遺伝子を調べたところ大人になる遺伝子が働いていないことを発見しています。子供の頃は狼でもあるいはトラでもライオンでも人に慣れるし抱くことができます。しかし、大人になるとそうはいきません。ペットになる動物はだいたい大人になり切れない動物ではないでしょうか。(爬虫類まではわかりません。)

 私の仮説は「人になつく猫は大人になりきれない猫である」ということです。猫が群れで生活するのは子猫の時に母親と一緒にいる時だけです。つまり、人になつく猫は人間を母猫と認識しているのではないかと考えます。父猫は子猫の面倒を見ませんので母猫限定になります。

  •  猫は毎日行動パターンを変える。

 猫を飼い始めてまず気がつくのは毎日の行動が変わることです。猫は良く寝ますが、寝る場所、寝る時間が毎日違います。猫ベッドなど買ってもそこに寝てくれるとは限りませんし、猫用おもちゃで遊んでくれるとは限りません。その代わり割と我慢強いところがあって、餌をやるときこちらが餌袋の封を開けるのにモタモタしていてもじっと待っています。
 猫は本来肉食獣で「待ち伏せ型」の狩りをします。鳥を捕る時は鳥が地面に降りるのを辛抱強く待って捕ります。このことで上記の行動パターンは説明できると何かに書いてありましたが、辛抱強いのはわかりますが毎日寝る場所が違うことが「待ち伏せ」とどう関係しているのか理解できていません。写真はヒヨドリを捕ってきた我が家の肉食獣マスカラの雄姿です。空中戦ができないのに鳥を捕るのはすごいと思います。

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 これはネズミを捕ってきて、いたぶって遊んでいるところ。

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 いずれも早朝 夜明けの前後です。この時間帯はネズミの行動が活発になるので、猫本来の本能で猫の行動も活発になると言われています。また両方とも雨上がりです。水が嫌いなくせに雨の時外へ出たがるのも狩りがしやすいのが理由かもしれません。

 ちなみに猫が獲物を捕って家に持ってくる行動は他の猫でもしばしば見られるそうです。飼い主への御礼という説がありますが、安全な所へ持ってきてゆっくり食べたいという説の方が有力と思います。猫の本性は肉食獣です。

  • 猫は近親でも乱交する。

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 マスカラは我が家の軒下で生まれたメスで人になつく素質を持っていました。そこで1歳の時に避妊手術(子宮摘出)して飼い猫にすることにしました。目の周りが黒いのでマスカラ(♀)と名付けました。この名前は家族には不評で、家族は短縮形にしてマシューと呼んでいます。ところが獣医が驚いたことには胎児が5匹出てきたそうです。まだ子猫でしたから5匹も産むことは無理だったでしょう。もう子供を産めないのはかわいそうですが、命を助けてやったのだから勘弁してほしいと思っています。この胎児の親は状況から見て実の父猫だったと考えています。
 この父猫はやはり野良猫で我が家には4兄弟で現れました。みんな白黒のぶちでした。模様からシロバナ(♂)、クロバナ(♂)、セグロ(♀)、ノドグロ(♂)と名付けました。雌猫セグロが1年ほどでいなくなり、他の雄2匹も次々といなくなって、最後はシロバナ1匹だけになって地域猫のボスのようになっていました。野良猫の寿命は5年くらいと言われています。今年になってから姿を見ませんので、多分この世にはいないと思います。話しを戻すと、雌猫セグロがいなくなったのは近親交配を避ける本能が働いたのではないか、マスカラは餌付けされ家から離れなかったので逃げ遅れシロバナと交尾してしまったのではないかと考えています。

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 写真はノドグロとマスカラ。ノドグロはマスカラの叔父さん(父親の弟)に当たります。

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 シロクロ4兄弟のうちノドグロは人になつく素質があり、上の写真のように我が家の中で寝たりしていました。飼い猫にしてやろうかと考えていましたが、シロバナとの縄張り争いで追い出され姿を消しました。大変残念でした。他の3匹は時々家の中に入ってくる程度に人に慣れていましたが、人にはなつきませんでした。

  • 猫は他の猫に対して、それが実の親であっても、縄張りを主張し威嚇する。

 我が家の肉食獣マスカラの母親は三毛猫ハハミケです。父親はシロバナと考えられます。シロバナは地域猫のボスなので庭に入ってきます。それに対してマスカラはものすごい勢いで唸って対抗しようとします。体格差が相当あるので私が加勢してやります。ハハミケに対しても同様に威嚇します。子猫の時は一緒に歩いていたのに1年以上たつと敵味方になってしまいます。このことは最初に申し上げた「人になつく猫は大人になり切れない猫である」という仮説と矛盾しています。しかし、単に記憶力が弱くて親を忘れてしまったのかもしれません。

 血統書付きの高級な猫を家の中で複数飼っている方をテレビ等で見かけます。長く飼われると縄張り本能を失うのかもしれません。我が家でもう一匹猫を飼うのは不可能と思われます。
 ハハミケはまだ時々見かけます。人にはなつきませんが、毛並みがきれいな三毛猫なのでどこかで餌をもらっているようです。
 シロバナはいなくなりましたが、白黒模様の野良猫は近所に何匹かいます。地域猫のボスは遺伝子をばらまいて去ったようです。

  • 猫がニャーオと鳴く時もある

 7年ほど前 やせた白黒の雌猫ハハブチが子猫4匹を連れて我が家の庭に現れました。それまでも野良猫は我が家の庭で何度か繁殖していましたが、この白黒一族は人に慣れる素質を若干持っていたようで窓に並んで家の中を覗き込むようなことをしていました。「無責任に野良猫に餌をやってはいけない」との原則に従い餌やりは自制していました。ハハブチは懸命に子猫を育てました。そして次第に瘦せていきました。ある日「ニャーオ ニャーオ」と声がするので見てみるとハハブチがセミを1匹くわえて子猫を呼んでいるところでした。今日の子猫のご飯はセミ1匹でした。このいじらしさに降参して餌やりを始めてしまいました。それを見て安心したのかハハブチは子猫たちを残して姿を消しました。その後のいきさつは上に書いた通りです。今我が家にいるマスカラはハハブチの孫と言うことになります。

 ニャーオという鳴き声を聞いたのはこの時くらいです。他はクウーとかギャオとかグルとか敵を威嚇する時にウーオとか鳴きます。マスカラは子宮を摘出してしまったのでサカリはつきません。従って、春の猫が出す赤ん坊が泣いているようなワーオー アーオーとは鳴きません。

  • 猫の知能には相当の個体差がある。

 マスカラの母親ハハミケは毛並みがきれいな三毛猫で人間から見ると美形です。ところが救いようがない馬鹿猫でした。家の中に入ってくるくせに人と遭遇するとパニックを起こして逃げ回ります。そしてどこかに逃げ込んで出てこなくなったことがあります。恥ずかしながら我が家は整理が悪いので隠れるところがたくさんあるのです。出勤する時 餌を少し出しておくと無くなってたので家の中のどこかにいましたが、見事に気配を消していました。結局1週間ほど隠れていました。窓を開けて静かにしていたら出ていきました。

 マスカラは比較的賢い方だと思います。例えば玄関から出て行って窓から入って来ます。空間がつながっていることを理解しているようです。また、普通の猫は家の中ではなつきますが屋外では逃げます。マスカラは屋外でも飼い主を認識します。

  • 猫は水が嫌いである。

「猫はこたつで丸くなる」と言う歌のせいで猫は寒さが嫌いということが常識化しています。しかし、実際は猫は寒さはそれほど苦にしません。雪が嫌いなのは水がダメだからです。猫の祖先はサハラ砂漠に生息していたリビアサバクネコでエジプト人が飼いならしたというのが通説になっています。もともと砂漠にいたので水がダメなのです。夏目漱石の「吾輩は猫・・・」で最後に猫がおぼれて死にますが、漱石は猫が泳ぎが下手であることを知っていたと考えられます。猫をお風呂に入れるなどということは虐待になります。

 ついでに言えば書物には飼い猫の爪とかヒゲを切ると書いてあるものもあるようです。これはとんでもない虐待だと思います。

  • 猫は牛乳を飲むと下痢をする。

 マスカラは子猫の時は牛乳を飲んでいました。ところが大人になってから牛乳を与えたら下痢を垂れ流して掃除が大変でした。腸内細菌が変わるようです。個体差があって牛乳を飲める猫もいるそうです。

  • 猫は夜行性ではない。

 猫は3~4時間寝て、3~4時間活動するパターンを昼夜関係なく繰り返します。そして朝方と夕方に活動的になります。困るのは夜中にたたき起こされることです。

  • 猫は日本の夏が苦手である。

 我が家のマスカラの場合は冬の寒さよりも夏の暑さの方が問題です。夏になると体調を壊して下痢したり昨年は頭に腫瘍を作ったりしました。幸い良性腫瘍だったので生き延びています。エアコンを入れると逃げ回って部屋から出て行こうとします。猫は人工の風を嫌うと獣医さんが言っていました。そして少しでも涼しいところを探してへたりこんでいます。

 今年の夏はこれまで以上に暑そうです。どうしたもんでしょう。今から心配です。

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第12回 警戒警報 チャドクガ発生

 今季最初のチャドクガ発生です。この時期の椿やサザンカに近づくときはご注意ください。

 

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 たいていの害虫の場合は、ちょっとした発生であれば見逃します。しかし、この虫はいけません。触るとかぶれるし、目に入ると失明の危険がある。死骸や脱皮殻も毒を持っていて同様な悪さをする。徹底防除です。幸い初期幼虫は集団を作るので取って踏みつぶすとかゴキブリ用の殺虫スプレーを使って簡単に始末できます。本当は殺虫剤を樹全体にかければ7~10日は安心できるのですが、クラスター潰しでは次から次へと出現するので毎日見回る必要があります。

 近所に小さな児童公園があり、サザンカが植えてあります。これに毎年チャドクガが出ます。以前 ボランティアのつもりで肩掛け散布機で殺虫剤をまいたら「農薬をまくな」と怒られました。子供がチャドクガに触ると危険なので放っておくわけにいかず家庭用殺虫スプレーを使うことにしました。これであれば文句は出ていません。しかし、ゴキブリ用スプレーには農薬登録は無いので、こちらの方が農薬取締法違反なのです。

第11回 初夏の虫たち

 市街地の花壇を見ると花に蜂が来ていないので心配になります。久しぶりに田舎に行ったら蜜蜂がたくさんいてほっとしました。

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 春の花を片づけ、雑草を刈取るつもりだったのですが、蜜蜂のために延期しました。

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 蜂や蝶や小鳥が来るように花も実もある植物をせっせと植えてきました。ようやくその成果がでてきたとつかの間の幸せでした。(実際は鹿や毛虫が来てだいぶ食われました。)

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  今年はアブラムシが少ない。
 例年ですと5月連休前から発生が始まり、連休前と連休後の2回殺虫剤を散布しないと梅の葉がシワシワになります。今年は一応発生を見つけたので連休前に一度殺虫剤を散布しました。2回目はまだやっていませんが、梅の葉はまだピカピカです。枝の伸びも早いので来週(5/15以降)徒長枝の切り落としを予定しています。

 その代わり食害性害虫(葉を食う虫)が多くなるような気配があります。

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 写真はハナカイドウに発生した虫です。4/19に撮影しました。種類はわかりませんがハバチの仲間です。集団で固まっているのでゴキブリ殺虫剤スプレーで一網打尽にしました。家庭用殺虫剤スプレーを使う問題点は2つあります。一つは、これらは農薬としての登録がないので厳密に言うと農薬取締法違反になります。二つ目はキシレンや石油系の有機溶媒を使っているので、これらが植物を痛めます。葉が濡れるほど散布してはいけません。

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 ツツジについたマイマイガの幼虫です。発生は少なかったので放置して、トカゲやアシナガバチの食料になってもらいました。

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 ボケについたシャクトリムシです。もう終令幼虫で今後それほど被害は出ないだろうと判断して、これも放置です。 

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 病気のように見えますが、バラゾウムシによる食害です。汁液を吸って若葉を枯らします。体長2mmくらいの小さな虫なので老眼でみつけるのはつらい。 

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 ハムシが交尾中です。害虫かどうかわからないので放置です。

 発生が少ない場合は放置します。しかし、油断すると壊滅的被害が出かねないので、毎日の見回りがかかせません。特にツバキ、サザンカにつくチャドクガは触るとかぶれたり腫れたりするので見逃してはいけません。少しでも発生したら殺虫剤で徹底防除です。

 これから樹木の整枝のシーズンです。サツキが咲き終わったら刈り込みます。ツツジは咲き終わったので刈込を済ませました。梅の徒長枝の切り落としを始めます。ツゲもそろそろ刈り込まないといけません。暑くなる前、ヤブカが出る前にやっておきたい。それではまた。

番外:60年間の引きこもり

 先週 近所に救急車が来ました。高齢者が多い地域ですので珍しくありません。しかし、運ばれた方の状況を聞くととても極端な事例でした。

 その方は80歳。症状は体の痛みで、聞くところによると栄養失調による重症の骨粗しょう症だそうです。親が建てた家に兄弟で住んでいましたが、最近弟が亡くなり、一人暮らしでした。結婚はしたことがなく家族はいません。遠方に親族がいますがほとんど連絡が無いようです。高校卒業後数年働いたことがあるだけでずっと無職でした。要するに60年間世間とは隔絶した引きこもりを続けてきた人物です。

 親の資産と弟の年金で生活費を賄っていたようです。しかし、職業についていなかったので、自身の年金はわずかで生活費にはとても足りません。本人はプライドが高く生活保護は拒否していました。

 それでも民生委員が奔走し、後見人制度を使って彼を助けました。後見人が借金して生活費を賄い、本人の死後 固定資産を売却して返済する仕組みです。生活保護を拒否された場合の最後の手段と思います。本来の後見人制度は家庭裁判所が監視していて信頼できます。しかし、特殊詐欺の材料になりそうで、家族も友人もいない場合はやはり本人はある程度しっかりしている必要があると思います。

 感想は二つ

 生活力の無い人でも生きていける仕組みがある日本はいい国だと思いました。

 本人が選んだこととはいえ、60年間 孤独な時間を過ごしたこの人の人生はどうなんだろう。

 暗い話題で申し訳ない。